外壁塗装業者を
インターネットで選ぶときの注意点

現在、何かを購入したり探したりする際にインターネットを使うことはもはや誰でも行うことになっています。
外壁塗装、屋根リフォーム、雨漏り修理など家の外装メンテナンスの際にも検索をして情報を得る方がほとんどかと思います。
外壁塗装、屋根リフォーム、雨漏り修理そのものの情報を得ることはもちろん、工事を依頼しようとしている会社がどういった会社なのかあらためてホームページを見て確認してから依頼するという方も多いようです。

インターネットで情報を得る際に注意しなくてはならないことは「その情報が正しいのかどうか?」です。検索して上位に表示されているページだから正しい情報というのはもはや安易な判断基準となってきています。
現在は誰がどういった根拠で示されている情報なのかを個人個人で判断しなくてはならない状況になっています。なぜなら、SEO対策(検索されたワードで上位表示させる対策)を熟知した人間が正しい情報を発信しているとは限らないからです。
外壁塗装、屋根リフォーム、雨漏り修理など家の外装メンテナンスに限定して言えば、現在ランキングサイト、補助金・助成金の広告、一括見積もりサイト(ポータルサイト)、クチコミサイトが様々な検索で上位表示されています。中を見てみますとかなり真偽の怪しい情報がゴロゴロしています。

助成金の広告の例 助成金の広告の例
助成金の広告の例

このページでは外壁塗装、屋根リフォーム、雨漏り修理など家の外装メンテナンスに絞って、ランキングサイト、補助金・助成金の広告、一括見積もりサイト(ポータルサイト)、クチコミサイトの真偽の判断基準をお伝えしていきます。一業者のサイトですが客観的に情報を精査していきますので是非最後までお読みいただければ幸いです。

筆者:株式会社プロタイムズ総合研究所 清水 筆者:株式会社プロタイムズ総合研究所 清水
東京都府中市という地域を加味した検索結果
東京都府中市という地域を加味した検索結果

まずは基本編として検索して出てくる情報をお伝えします。検索エンジンであるGoogleで「外壁塗装」と検索してみましょう。ほとんどの地域で上位にあるのは“広告”と記載されたネット上の広告であることがほとんどだと思います。

この仕組は広告を出稿している企業が入札を行いこのスペースに広告を出しています。広告を見た人がクリック(タップ)すると広告主はGoogleに費用を払うという仕組みになっています。たくさんの業者が入札しているワードですと当然入札金額は高くなり、競争が加熱します。

また、端末に許可をしていると自分の現在地が反映された検索結果が出てきます。 以下の検索結果の上部に「付近の検索結果:東京都府中市・地域を選択」となっていると思います。これはヤネカベ府中店で検索したのでこのように表示されており、検索結果も東京都府中市という地域を加味した検索結果になっております。

検索した地域から近い業者で更にクチコミの件数や評価で表示される順位が変わります
検索した地域から近い業者で更にクチコミの件数や評価で表示される順位が変わります

最近はこういったGoogleマップの表記が一番上に表示されることもあります。検索した地域から近い業者で更にクチコミの件数や評価で表示される順位が変わります。昨今ではこのクチコミを参考にして企業選びをされる方が増えてきています。
Googleのクチコミに関して言えば、クチコミの見返りに特典を提供するなどの行為が禁止されているため公平なクチコミだと判断できます。
クチコミに関しては別途解説しています。
インターネットのクチコミは信用できる?出来ない?

そしてこの下に出てくるのが純粋な検索結果になります。「外壁塗装」で検索した場合かなり広い情報がでてきます。

  • 外壁塗装を行うタイミングやそのタイミングを見極める方法
  • 外壁塗装を依頼する際に行うべきこと、やってはいけないことなどのチェックポイント
  • 外壁塗装の相場や費用など価格にまつわること
  • 外壁塗装をDIYで行う方法
  • 各種塗料に関しての説明
  • 仕上がりのイメージ、デザインに関しての解説
  • 外壁塗装の助成金、補助金に関しての概要
  • 一括無料見積もりサイト

上位に出てくるページの内容をまとめると上記に集約されます。さて、上の方に表示されていると正しい情報と思うかもしれませんが、情報の正確性と順位は必ずしも一致しないということをまず肝に銘じてください。情報の精査が必ず必要です。「誰がどのような目的で発信している情報なのか?」を見極める必要があります。パソコンで「外壁塗装」と検索した際に1ページ目に表示される6サイトを「誰がどのような目的で発信している情報なのか?」を確認すると以下のようになります。

サービスチェーン、フランチャイズの本部企業が加盟店に引き合いを発生させる目的 → 2サイト
一括見積もりサイト運営企業が一括見積もり依頼を発生させる目的 → 3サイト
外壁塗装会社が外壁塗装の依頼を発生させる目的 → 1サイト

サイト内の情報の精度を一番求められる企業はどこ?

この図から分かる通り、サイト運営企業が直接お客様と契約するのは 3)の外壁塗装会社だけです。サイトの掲載情報に金銭が絡んで責任が発生するのは 3)だけです。掲載された情報を信頼して問い合わせをし、外壁塗装を依頼し契約を結んだ場合、1)の場合は契約加盟店と 2)の場合は登録業者と契約を結びます。

この場合情報の掲載内容は本部企業や運営企業が責任を持ちますが、契約に関わることはありません。掲載された情報と契約は直接繋がってはいません。掲載されていた情報が契約内容に盛り込まれているかは都度確認をしていく必要があります。
本部企業や運営企業が間違った内容をあえてサイトに掲載していることはないですが、その掲載内容を加盟店や登録業者が必ず果たしてくれるとは限りません。

掲載されている情報そのものも見てみます

外壁塗装を行うタイミングやそのタイミングの見極めで大切なのは
ご自身の家の現状を把握することです

→大きな間違いはないようですが、10年を目安にメンテナンスをしましょう。というのは一概には言えません。本来はプロとして診断を行いメンテナンスの必要性がどの程度あるかを判断していく必要があります。更に様々な劣化現象が記載されていますが、一般論レベルです。大切なのはご自身の家の現状を把握することです。

外壁塗装、屋根塗装をしないと家がダメになるというような記載はNG

→やってはいけないことをあげて解説しているサイトがあります。外壁塗装、屋根塗装をしないと家がダメになる というような記載がありますが、正しくないです。ここでも「10年を目安に塗装しましょう。塗装しないのは家をダメにする」と記載があります。はっきり言えばこの言い方は特商法(特定商取引法)に抵触する言い方です。プロであれば絶対に言わない=言ってはいけない言い回しです。直接的に営業活動を行わないから記載できる内容です。

記載はNG
外壁塗装の価格は鵜呑みにできません

→そもそも相場や費用のことを記載しているサイトが何を根拠に相場費用を算出しているかの記載がない時点で業者側としては信用が出来ません。また、多くのサイトが坪数をベースに相場費用を出しています。これほどアバウトなものはないのです。
あくまで目安ですという記載があるので嘘ではないですが、実際に施工する業者からすれば疑問の残る内容がほとんどです。
なぜなら、同じ大きさ、同じ時期に建てられた家であっても、劣化具合は立地により異なりますし、劣化具合が異なれば下地の処理の仕方が異なります。それを〇〇坪は△△円とは言えないとすぐわかるからです。

外壁塗装のDIYはプロとしてはおすすめしません

→手の届く範囲を塗るのであればわからなくもないですが、手の届く範囲だけ塗って美観を保つのは非常に難しいです。満足の行くDIYができるとは思えません。では脚立などを使って高い部分も塗れば良いと考えるかもしれませんが、高所の作業を素人が行えば事故に繋がります。それを推奨するような外壁塗装をDIYで行う方法として推奨するのはあまりにも無責任としか思えません。加えて、塗装工事は壁や屋根が劣化したら何度も行う必要があります。
その1回の塗装は次の塗装の下地になります。適当な施工をしてしまうと次の施工がしづらかったり、場合によっては塗装ではメンテナンスできなくなったりする可能性もあります。安易なDIYはプロとしてはおすすめしません。

危ない
シリコン塗料にもグレードがあります

→どのサイトを見てもアクリル塗料、ウレタン塗料、シリコン塗料、フッ素塗料・・・・などという塗料の記載があります。場合によってはその塗料で外壁塗装を行った際の価格目安なども掲載しています。
まず、ヤネカベでは外壁や屋根をアクリル塗料やウレタン塗料でご提案することは今の段階ではまずありません。いくら塗料が安くてもすぐに劣化して長い目で見れば絶対に満足していただけないからです。
お客様に満足していただきたいと考えている塗装会社なら同じ考えだと思います。また、シリコン塗料と言ってもピンからキリまであります。目安と言えども価格や機能がかなり違うものをシリコン塗料とひとくくりにしてしまうのはあまりにも乱暴だと思います。

シリコン塗料 シリコン塗料
※この塗料缶は全て違うシリコン塗料です。
仕上がりのイメージ、デザインに関しては必ず日中に行いましょう

→こんな感じというイメージを見つけるのには最適かもしれません。どこの塗料でどの色を使っているというのも記載があればかなり参考になります。注意点としては色やデザインに関しては、写真そのものの質、写真を撮った際の天候、パソコンやスマホのモニター等によって違いがでてしまうことです。
ですから、大事なことは色にこだわられる場合は実際に壁にある程度の大きさのサンプルを実際に壁に当てての確認を必ず日中にするということです。ある程度のデザインのイメージをインターネットなどで収集した情報をもとに構築し、実際に工事を進める際にはご自身の家で確認していくと良いです。

外壁にデザイン塗装のサンプルを当てている様子
外壁にデザイン塗装のサンプルを当てている様子
一括見積もりサイトで見積もりを頼んでも
助成金、補助金が使えるかどうかは
わかりません

→外壁塗装の助成金、補助金に関して情報を出していて目立つのは一括見積もりサイトです。「『助成金、補助金』を利用して外壁塗装をしましょう」という謳い文句です。助成金、補助金を使わないと損をするような記載が多くされていますが、一括見積もりサイトで一括見積もりを頼んだからと言って助成金、補助金が使えるというわけではまったくありません。
また、一括見積もりサイトに助成金、補助金の情報があるからといって登録業者がこの助成金、補助金を熟知しているかどうか、申請をしてくれるかどうかは別問題です。トラブルにならないためにはここが一番の注意点になります。詳しくは特集ページで解説しています。詳しくは以下を参照ください。

外壁塗装の補助金、助成金の広告はホント?ウソ?

加えて、サイト上のやり取りだけで助成金、補助金がいくら出るかはわかりません。さらに、実際に外壁塗装で助成金、補助金が使える都道府県、市区町村は少ないということも把握しておきたいポイントです。
2022年10月現在、東京都23区中の14区が外壁塗装、屋根塗装など外装に関わる部分で助成金、補助金が用意されています。
市町村になるとほとんどの市町村で助成金、補助金の用意はありません。
神奈川県になると横浜市も川崎市も助成金、補助金はありません。そして、それぞれの市区町村で条件や金額もそれぞれ違います。外壁塗装や屋根リフォームにおける助成金、補助金があるかどうかは行政に確認することがオススメです。電話して確認するのが最も早く確実です。

一括無料見積もりサイトは
業者紹介サイト

→助成金、補助金のところでも触れましたが、一括無料見積もりサイトに関して解説します。ポータルサイトなどとも言われていました。ポータルとは玄関、入り口という意味です。つまり、外壁塗装や屋根リフォームを考えている人のための玄関、入り口になるサイトということです。
一括無料見積もりサイトと言っておりますが、簡単に言えば業者紹介サイトです。問い合わせをするとすぐに見積もりが出てくると思われている方も多いかもしれませんが、そういうことはありません。 費用目安が出てくるかもしれませんが、あくまでも目安です。我々業者側からすれば目安と言ってもよくそんな無責任な費用を伝えることが出来るなというのが本音です。

さて、ここまで『知っているようで知らない「外壁塗装」の検索結果』を解説してきました。
上位表示されているサイトの情報がどの程度であるかを把握いただけたかと思います。更にこの内容を深掘していきます。次のページでは『一括見積もりサイトはお得とは限らない?!』をお伝えしていきます。

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